チューブスクリーマー(TS9,TS808)の特徴やセッティング。最強ブースター!

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歪みエフェクターの雄「チューブスクリーマー」。

チューブスクリーマー(tube screamer)とはIbanezのエフェクターです。

界で最も有名なエフェクターの一つと言っても過言ではないでしょう。

いわゆる「TS系」と言われている元となっているエフェクターです。

開発時(1979年)のコンセプトは当時主流であったファズ、ディストーションの暴れる低音や耳障りな高音を抑え

「箱鳴り感」のある、中域が強調されたサウンドを目指したということですので、

比較的おとなしいエフェクターとしてデビューしたのでしょう。

また多くの有名ギタリストに支持されたことも大きいでしょう。

今日まで35万台以上のTSや派生モデルが出荷されています。

チューブスクリーマー(TS9,TS808)の特徴やセッティング。最強ブースター!

数多くのギターリストたちを魅了してきたこのチューブスクリーマー。

一体どんな魅力があってそんなに人気なのでしょうか。

その秘密を探ってみました。

チューブスクリーマーの特徴

  • ブースターとして最高峰
  • 中域がブーストされたマイルドな音
  • 歪みは少ない
  • LOWはあまり出ない
  • クランチサウンドも良い
  • マーシャル等の真空管アンプとの相性が良い

サウンド

主にブースターとして使用され、その角のない素直なサウンドからギターソロの時などに重宝されています。

サウンドとしては中域がブーストされたようなサウンドです。

その中域によりギターサウンドがマイルドになり、ギターソロのサウンドに最適になるのです。

中域が強調されると心地よい音は作りやすいのですが、音抜けが悪くなりやすいのでメインとして使う場合は他の機材での調整が必要です。

JC Rolandなどにつないで単体で使うことも勿論できますが、歪みは強くありません。

ディストーションや強力な歪みを期待して使用すると肩透かしを食らうことは必至です。

使えないサウンドではありませんけどね。

 

 

 

 

 

何よりも、ブースターとしての魅力が高すぎるのです。

名前から受けるイメージとは違う感じですが、実はチューブ(アンプ)スクリーマーで名前の付け方もいいですね。

当時のアンプはまだハイゲイン化になる前ですが、ハイゲインアンプにも十分に使えます。

あのスティービー・レイボーンはギター→WAH→TS9→TS808の順にセッティングでした。

TS808は常時オンでTS9をリード用に使っていたのではと思われます。

なお、チューブスクリーマ―にはTS9やTS808の他TS9DX、TS MINI、TS808HW、TSV808など様々なモデルがあります。

Ibanez以外からもMOD品やクローンがたくさん出ているのもチューブスクリーマーの良さを物がっているのかもしれません。

TS MINI

 

 

 

 

 

 

 

 

TSV808

 

 

 

 

 

 

 

TS808DX

 

 

 

 

 

 

ブースター

主な使い方としては、GAINを0~2位まで絞ってLEVELを最大まで上げます。

そしてある程度歪ませたマーシャルなどの真空管アンプにチューブスクリーマーをつなぎます。

基本はアンプの歪みとなります。

アンプの良さをさらに引き出すのに使います。

そしてギターソロ時や音をブーストしたい時にスイッチオン。

太く滑らかな、いかにもギターソロ!という感じの音になります。

サスティンもかなり長いですね。

これにディレイなんかをかましたらもう最高。

とてもリッチなサウンドです。

※アンプの歪ませながらディレイを使う時はアンプ側のセンドリターンを使用しましょう。

アンプのインプットに繋げてしまうとディレイ音を歪ませてしまうのできれいにかからなくなってしまいます。

クリーンブースター

他にもクリーンブースター的に使うことも出来ます。

エフェクターの最前列にチューブスクリーマーを常時オンにしておきます。

その際は歪みを0~2程度にしておいて、LEVELはオフにした時とあまり変わらない程度にしておきます。

それにより、アンプ直とは一味違った中域がブーストされ気味な少しリッチなサウンドになります。

こちらの使い方は特にクリーンの時に効果を発揮します。

もう少し「力強さが欲しい」という時や、「サスティンをもう少し伸ばしたい」、という時には試してみる価値があります。

バッキングを行う時にも気持ち良く弾けるのではないでしょうか。

なお、この使い方はそこまで一般的ではないので参考までに。

※こちらの使い方はONにしたときにボリュームを上げるというクリーンブースタ―の使い方ではありませんのでご注意ください。

 

セッティング例

DRIVE TONE LEVEL
クランチ 11時 2時 10時
オーバードライブ 2時 8時 10時
ディストーション 5時 9時 10時
コードプレイ 10時 2時 10時
ブースター 7時 10時 10時

こちらはあくまでも一例です。

ギターやアンプの組み合わせで感じ取れる音が違うと思います。

自分で色々とつまみをいじり、音を聴き、ベストなセッティングにしていきましょう!

歪ませたアンプにTS9の歪みを足す

最初に書いた通りTS9は単体で使用するより軽く歪ませたアンプにTS9の歪みを足た方がいい感じの歪みを得られます。

なぜそうなるかというと実は高域と低域の音を減衰しているみたいです。

これはTS9が持つコンプ感によるもので、多少暴れるような音をスムージーにしてくれるのです。

例えばバッキングはピッキングのニュアンスでアクセントつけたいけど、ソロはスムーズな音にしたい場合はTS9をブースタ-代わりに使う事で解決します。

逆にピッキングのダイナミクスを重視するスタイルの場合はTS9は不向きと言えるでしょう。

元々TS9が設計された時代はアンプはある程度歪ませて、足りない歪みをエフェクターで補うような使い方が主流だったので、このような設計になっていると推測されます。

昔はマスターボリュームが無いアンプも多く良い歪みを出すためには爆音にする必要がありました。

その中で歪みを足すにはTS9のような設計が良かったのかもしれませんね。

TS9単体の歪みを使う場合

クリーンのセッティングにしたアンプでTS9のみで歪みを作った場合ですが、音が細くなってしまう印象があり、また音ヌケもよくありません。

しかし、シューゲイザーのように音が鳴っているけどいい意味で前に出さないような音にしたい場合は割と使えます。

OFFにすると音ヌケが良くなるという仕組みですね。

この使い方は出力の大きいハムバッカーのギターの方が向いていますが、この使い方は他のディストーションやファズでも可能ですので、わざわざTS9でやる必要性は低いのではないかと思います。

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